リューです!
今回は読書レビューをしていきたいと思います!
本のタイトルは「本を読む人だけが手にするもの」です!
普段本を読む習慣がない人は、読書家に対してよくこんな質問をします。
「なんで本を読んだ方がいいの?」
先生や親に、本を読みなさい!と言われた経験は、誰しも1度はあるかと思います。
そして私もその一人で、「なんで本を読んだ方がいいのか?」という疑問ももっていました。
「本」って自分から文章を読み進めていかないと情報が得られませんよね(‘_’)
その点ラジオやテレビは、音声・映像によって勝手に情報が人間に入ってくるので、人間は最小限聞く耳さえ持っていれば、情報はどんどん入っていきます。
この違いが、「人間が読書を苦痛に感じてしまう要因」の一つだと思います。
読書・新聞など「能動的な情報収集」
テレビ・ラジオなど「受動的な情報収集」
しかし多くの人は、読書をする方が自分のためになる、ということを説いています。
「本を読む人だけが手にするもの」の著者・藤原和博さんもその一人です。
彼は、都内での義務教育初の民間校長として、とある中学校の校長を務めた経験があります。
現在は教育革命実践家として活躍されています。
まず彼は、時代の変化を私たちに提示します。
「20世紀型の成長社会」から「21世紀型の成熟社会」への移行
- 「20世紀型の成長社会」から「21世紀型の成熟社会」への移行を分かりやすく言うと、「ジグソーパズル型思考」から「レゴ型思考」への転換と言い換えることができる。 「本を読む人だけが手にするもの」より
20世紀末の日本では高度経済成長期を迎え、裕福な先進国の一つに変化しました。
そのころの時代は、「学んだ知識から正解を迅速に弾き出すこと」が求められる時代でした。
大学に行くために勉強をしますが、知識の詰め込みをひたすら繰り返し、試験ではその知識を正しく引き出すことが、良とされてきました。
ジグソーパズルというのは、ピースがあって予め正解とされる位置に早く置くことが求められますよね?
それを例えとして、著者はジグソーパズル型思考と述べています。
20世紀の成長社会では「情報処理力」が求められる社会とも言えます。
- 情報処理力とは、決められた世界観の中でゲームをするとき、いち早く正解を導き出す力のことを指す。 「本を読む人だけが手にするもの」より
頭の回転が早ければ早い程、重宝されるということと言い換えられるのかなと思いました。
20世紀の成長社会を終え、21世紀の「成熟社会」へと日本は突入します。
技術の進化はとどまることを知らず、一気にパソコンやスマートフォンが普及しました。
ネット環境さえ整っていれば、「インターネット」という情報の大海に、私たちはいつでもどこでもアクセスすることができるようになりました。
するとどうでしょうか、私たちは「単に知識を増やす」ということに対して、意義を感じられなくなります。
何か情報を得ようとすると、インターネットにアクセスすればすぐ出てきます。
もちろん正しい情報であるかという吟味は不可欠ですが、
知識だけを利用するのであれば機械で事足りるという時代になりました。
これからは成熟する社会。
私たち人間は、得た情報を編集する力を持つ生き物です。
- 情報編集力とは、身に付けた知識や技術を組み合わせて、納得解を導き出す力のことを指す。 「本を読む人だけが手にするもの」より
得た知識から、ある問題に対して納得解を出す = 知恵を絞る力
をこれからは身に付けていくべきである。
私もこれには同意です。
大学センター試験も数年後に廃止されることが決定しました。
代わりに教科の枠組みを超えて、思考力を測定し合否を決める入試制度にするそうです。
これも、知識を蓄えて放出するだけの「情報処理力」から
知識を活かして考える「情報編集力」への移行だと私は思いました。
- 成熟社会で、選択肢の幅を広げ人生を豊かに生きるためには、柔軟でクリエイティブな発想をベースにした情報編集力が欠かせない 「本を読む人だけが手にするもの」より
「読書」によって、リアルに近いロールプレイングを体験できる
- 読書によって、様々な人物の視点を獲得していける。つまり巨大なロールプレイをすることができる。 「本を読む人だけが手にするもの」より
本の著者は、自ら体験したこと、知見を1冊の本に凝縮しようとします。
それは出版社・編集社の厳格なフィルターを通し、良しとしたものを公に出版します。
1冊1冊の本には、著者が表現したい思いが混沌として浮遊しています。
その本を読むことによって、読者は著者の考え方・視点というものを得ることができます。
本書では「脳の欠片を得る」と表現してあります。
ではなぜ他人の考えを得ることが大切なのか?
それは、「情報に踊らされないため」です。
- 両極端の視点を獲得するには、本を読み比べることが肝要である。しかし、本を読んでいない人はその場で起こった問題に対する報道に右往左往するばかりで、視野狭窄に陥り、複眼的な視点を持つことなく安易な判断をしてしまうかもしれない。 「本を読む人だけが手にするもの」より
私が本を読む理由
「本を読む人だけが手にするもの」というタイトルを見た時に、
私は、読書をすることに対して背中を押してほしいと思って本を購入しました。
私の周りには所謂読書家という人は少ないです。悲しく思っていました。
大学生を主として、日本人が本を読む量は年々減少傾向にあるというのをどこかで知りました。
デジタル機器の発達が主な原因だと思います。
私が本を読む理由は、
- 小説 → 読むのが楽しい
- 新書 → 時間の短縮
という意識で読書をしています。
小説は「想像すること」がとても楽しく感じます。
物語のシチュエーションや登場人物の声や顔をイメージすることが楽しく感じます!
新書はつまりノンフィクションの書物ですが、これは普段の悩みを解決したりヒントを得たりすることに利用しています。
途中で、「本を読むことで、他人の脳の欠片を手に入れる」ということを述べましたが、
ある悩みに対して、まだ20年ほどしか生きていない大学生が一人で悩むくらいなら、それについて既に解決策を見出した人の本を読んだ方が、悩む時間が節約できると私は考えています。
おまけに色んな知識知見が読書によって芋づる式に得られると思ったら、数百円から数千円の本がとても安く感じるのは私だけでしょうか??
今自分は月々に5千円から1万円弱、本にお金をつぎ込んでいます。
本を読まない人からしたらとんでもない額かもしれませんが、私は楽しくて本を読みます。
この本を読んで、背中を押されたという気持ちもあります。
「本を読んでいたら無敵」と一辺倒に決定づけるのは問題ですが、少なくとも読書をすることで損をすることは無いと私は考えます。
是非本を読んでいる人・読んでみようと思う人は、この本を読んでみてください!
「どうして本を読まないといけないの?」と素朴な疑問を抱く子供たちにもおすすめの1冊です!
最後までお読みいただきありがとうございました(^^♪