リューです!
秋といえば・・・「学会シーズン」です。(私は大学院生になるまで知りませんでした)
普段自分がやっている研究を公に発表する機会を作ることは非常に大事なんですね。
当時修士1年だったリューも、9月に2つの学会に参加してきました!もちろん人生初学会。
うち1つで優秀ポスター賞をいただくことができました!!
大きい学会ではないものの、賞は賞!笑
そこで今回は自分が意識した「ポスター発表で賞をとるための秘訣」をまとめていきたいと思います!
特に初めて学会に参加するような人には読んでいただきたい記事にしようと考えています。
Contents
そもそも「ポスター発表」とは何か
発表形式には「口頭発表」「ポスター発表」の2種類存在する
学会には基本的に「口頭発表」もしくは「ポスター発表」の2種類発表形式があります。
口頭発表とは、プロジェクターでスライドを映して10分程で発表、続いて質疑応答の時間が設けられるという形式で、「発表」と聞くとイメージしやすい発表です。
一方でポスター発表とは、A0サイズ(幅900mm, 高さ1200mmくらい)の大きな紙に自分の研究成果をまとめて、大きなホール等で発表者一斉に発表するという形式です。
口頭発表・・・短時間で大勢に発信 ポスター発表・・・長時間かけて個別に発信
一回のみの説明でスパッと終わるのが口頭発表。
一方で、同じような説明を何度も繰り返し説明するのがポスター発表です。
どちらの発表スタイルが好きかは人それぞれ違うと思いますが、私はポスター発表の方が好きです!
というのもポスター発表は個人同士のやり取りで進行するので、質問が出たらすぐ聞くことができます。
そのため、発表の聞き手側がしっかり理解した上で次の話に進むことができ、発表中に議論が白熱しやすいです!
また、聞き手によっては雑談チックになるのでとても楽しいです。
賞は「口頭発表」「ポスター発表」別々で用意される
賞に関して、口頭発表・ポスター発表別々で優秀発表者が選出されます。
どちらの発表スタイルが受賞しやすいかとかはわかりませんが、受賞は受賞です。
選出方法については審査員がいて、投票によって決められる場合が多いそうです!
ポスター発表で賞をとるために意識したこと
ここでは、ポスター発表に的を絞って書いていきたいと思います!
理由は、リューがまだポスター発表にしか出たことがないからです(笑)
1. ポスターのデザイン
リューは「ワンカラム」のポスターデザインで学会に挑みました!

理由は2つあります。
- 上から下へ1方向のみの視線移動しかないので聞き手が目で追っかけやすい(聞き手目線)
- ポスターの左右を行ったり来たりしないので手でポスターを指しながら説明しやすい(話し手目線)
以上の理由から、私はワンカラムのデザインでポスターを作りました!
ただワンカラムにもデメリットがあって、ポスター幅が大きい分、文章が横長くなりやすいという点です!
パッと見で文章が長いと読む気が失せますよね?
これを克服するためのポイントとしては、
ポスター全体の流れは小見出しでワンカラムにしておいて、
各小見出し内はツーカラムにする、
という技です!
こうすることでパッと見の長文は防げるし、ポスター自体はワンカラム(上から下のみの1方向)で話が進んでいくのでとても説明しやすいです!
2. 聞き手がイライラしないように、まずは概要だけを頭から尻尾まで伝える
ポスター発表は口頭発表と違い、自分と同時に多くの発表があちらこちらで行われます。
いくら発表時間が長い(1〜2時間)とは言え全ての発表を聞くことは不可能で、聞き手側としては興味のある発表をいくつかピックアップしておいて発表を聞きにいきます。
つまり聞き手側は時間に追われているのです!
そんな状況で発表を聞きに来たのに、研究背景から目的、実験手法、結果・・・とダラダラ説明されたらイラっとしてしまうのは自然な話。
なので、1分ほどで発表全体が掴めるような説明を想定して発表に臨むといいと思います。
概要だけ伝えて質問が出てきたら改めて深く話を掘り下げていけばいいだけです。
逆にそうなれば聞き手が興味を持って話を聞いてくれている証拠でもあるので、しっかり理解してくれます!
プラスαで「自分の研究のオリジナリティー(他の研究・既往の研究との差別化)」を全面に押すことを意識していました!
3. 発表途中で聞き手が置いてけぼりになっていないかを確認しながら発表する
ポスター発表の利点は「聞き手と1対1で話せること」です。
これのどこが利点なのか?
その理由は、聞き手側が話について来れているかを確認できるからです!
途中で話についていけなくなり、途端に聞く気が全くなくなったという経験はあなたも絶対あるはず・・・
そうさせないために、発表途中で「ここまで大丈夫ですか?」という言葉を挟みながら説明するよう心がけました!
もしそこでわからないことがあったら「ここはどういう意味ですか?どうなってるの?」と聞いてくれるし、そうでなければ「大丈夫です。」と答えてくれます。
まとめ:聞き手ファーストで発表すること。最後は「明るく元気に!」

結局のところ相手も1人の人間なので、端的にわかりやすい説明を望んでいます!
デザインに然り説明の仕方に然り、「どうすれば聞き手がわかりやすいか?自分ならどのような発表がわかりやすいか?」を考えながらポスター発表することが大切かなと私自身は思います!
あとは書くまでもないかもしれませんが、明るく元気な声でハキハキ発表すること第一優先で!
相手に伝える熱意をもって発表した結果として受賞というご褒美がもらえるかもしれませんよ!
追記:質疑応答では相手の質問を「自分の言葉に置き換えて繰り返すこと」
口頭発表はもちろんポスター発表でも「質疑応答」が設けられています!
質疑応答での振る舞いも採点対象になっています。
ポスターの発表自体はあなたの努力次第で完璧な出来に近づけることは可能ですが、
質疑応答に関しては、どんな質問が飛んでくるのかあらかじめ把握することは不可能です。
つまり対策はできるが実際質疑応答の時間になり、出たとこ勝負のような側面があるのです!
ただそれは「返答内容」に関してです。
印象の良い受け答え、は意識することで「作る」ことができます!
その一つの方法が「相手の質問を自分の言葉で繰り返す(復唱する)こと!」
(例)
教授『ここに書いてあるXの反応は進むのか?』
私「こちらにあります、物質Yと物質Zがなぜ進むか、という質問でよろしいでしょうか?」
という感じで確認をするといいと思います!
上記のように相手に確認するメリットとして次の3つのことが挙げられます!
1.「相手が聞きたいこと」を自分はちゃんとわかっていますよ、というアピール
教授陣の視点は学生側が到底考えもつかない領域であるが故に、
質問の文言も決して分かりやすいとは限りません!
中には省略せず丁寧に質問してくれる先生もいますが、全員が全員そういう方ではないです。
端的かつ鋭い質問に対しても「ちゃんと私は先生が聞きたいこと自体」は分かっていますよ、というアピールはかなり大事です!
『あ、この学生は聞かれていることがちゃんと把握できているな』と先生に思ってもらえれば、
時として返答の内容が曖昧でも詰められることは少なくなります。
2.回答を考えるための時間稼ぎになる
相手の質問を復唱することで、その質問に対する回答を考える時間が生まれます!
耳で聞いただけだと意味がわからないことも、改めて発声することで考えがスッキリしてうまく回答できることだってあります!
3.相手が予期している回答から大きく外れてことがなくなる
相手の質問を復唱することで、相手が求めている回答・予想している回答から大きく外れることはなくなります!
例えば、あるお店の「定休日」を店員に聞いたときに
「17:00からです」なんて返事があったらイライラしませんか?
求めていることは「定休日(曜日だったり日付だったり)」なのに「時間」が返答されたら、
全く会話のキャッチボールが成立していないですよね?
でも質疑応答ではこういうやりとりが多々生じるのです…緊張とかもありますしね(笑)
変なところでイライラを募らせることがないようにするっていう意味でも相手の質問を復唱することは大切なのです!
復唱内容が違ったらちゃんと言い直してくれますし!
以上です!
最後までお読みいただきありがとうございました!